ダイエット

驚くべき玄米の健康効果

玄米はビタミンやミネラルなどのミクロ栄養素はじめ、生活習慣病予防やダイエットに重要な食物繊維がタップリで、色々な健康効果が期待できます。

もちろん、ここでは玄米に含まれるアブシジン酸とフィチン酸は体に良くない説について触れ、実際はそれらの物質について気にする必要はない理由もご紹介。

それでではさっそく、玄米の驚くべき栄養効果を知るために白米との栄養成分の比較や、具体的な健康効果を見ていきましょう!

玄米と白米の栄養成分比較

玄米は、現代人が摂りすぎになりがちな糖質量は白米より少なく、現代人が不足しがちなビタミンやミネラルが多く含まれています。

※横スライドで見られます。

栄養素 玄米 白米
タンパク質 7.4g 5.7g
脂質 2.3g 0.8g
糖質 72.5g 75.5g
繊維(セルロース) 1.0g 0.3g
カルシウム 10mg 6mg
ナトリウム 3mg 2mg
リン 300mg 150mg
2mg 1mg
ビタミンB1 0.36mg 0.09mg
ビタミンB2 0.1mg 0.03mg
ビタミンB6 620 62
ビタミンK +
ビタミンL +
ビタミンE +
ニコチン酸 4.1mg 1.4mg
パントテン酸 1.5mg 0.75mg
ビオチン 12 6
葉酸 20 3
イノシトール 111.4 11.0
コリン 20 3
フェチン酸 240 41

数値引用:http://www.sasanishiki.com/genmai.html

このように白米と比較すると、玄米はかなり栄養素が多く入っています。それもそのはず、白米はお米の外側の栄養がある部分を精米してほとんど取ってしまっていますから、栄養素は少なめです。

玄米食に変えるだけで、普段の食事から簡単に栄養素を摂ることができるのは嬉しいですよね。

一般的にタンパク質は、植物性と動物性どちらも摂った方が良いと言われています。実際のところ、植物性タンパク質を摂るとなると、豆腐などの大豆製品からになってしまいます。そのため玄米から植物性タンパク質が摂れるのは嬉しいですね。

また発芽玄米には、交感神経の働きを抑えて副交感神経系を優位にし、リラックス効果があるとGABAという成分も含まれています。

次の章では、玄米に含まれるアブシジン酸とフィチン酸はNO PROBLEMな理由を解説していきます。

アブシジン酸とフィチン酸の危険性

危険

ネット上では「アブシジン酸は活性酵素を生み出し、ミトコンドリアを傷付けるから、危険だ。」「フィチン酸は、体内でミネラルと結合して、それらを体外へ排出してしまうから、摂取するのは良くない!」などの極端すぎる意見が見られます。

結論から言うと、通常の食事の量では、玄米に含まれるアブシジン酸とフィチン酸ともに人体に問題はありません。どんな食べ物も体に良い成分と悪い成分が入っています。ですから、ある1つの成分を取り上げて「〇〇は良くないからこの食べ物は良くない」と決めつけるのは、そもそも出来ないことなのです。

筆者が、栄養学が世界一進んでいるアメリカのウェブサイトを調査をしたところ、やはり通常摂取の範囲では気にする心配は無いとのこと。

アブシジン酸の危険性については”発展途上国(慢性的に栄養が足りていないという状況下)でのアブシジン酸の過剰摂取は、ミネラル不足を引き起こす”とのことでした。99%の日本人には、当てはまりませんね。

また、フィチン酸については科学的研究がなされ、通常摂取では人体には問題ないという結果も出ています。

しかしそうは言っても「こんなにアブシジン酸が良くないと言われているのだから、できるだけ体に入れたくない!」という方もいるでしょう。

そんな方は、玄米をしばらく浸水させて発芽玄米にし、アブシジン酸を減らす方法を試してみましょう。

気になる人は発芽玄米にしよう

浸水中の玄米

玄米を12~24時間浸水させると発芽します。このひと手間で、発芽した玄米分のアブシジン酸は減らすことができます。

元々アブシジン酸は、休眠状態(芽を出せるような水分環境になるのを待っている状態)のときにできる物質。つまり、水に暫く浸して玄米を発芽させることで、アブシジン酸がファゼイン酸という物質になり無毒化することが可能に。

なお、余談ですが市販の発芽玄米は、玄米を発芽させてからまた乾燥させているので、玄米は休眠状態に戻っています。そのため、気になる方は発芽玄米を買った場合も同じ様に水に浸す必要があります。

また、水に浸しても発芽しない玄米(=死んだ玄米)については、残念ながら、浸水ではアブシジン酸をどうにかすることはできません。しつこい表現になってしまい恐縮ですが、どうしても気になる方は発芽率が高い玄米を選んで買うことをおすすめします。

どうしてもアブシジン酸が気になる!という方は、ぜひ試してみてくださいね。

健康効果

玄米

冒頭の玄米と白米の栄養成分比較の通り、玄米には栄養素が豊富に含まれています。この章では、玄米の健康効果をより具体的に見ていきましょう!

不足しがちなカルシウムを主食から摂れる

カルシウムは、骨形成や副交感神経(リラックス)などに関わる重要な栄養素の1つですが、現代の食事では不足しがちなのが事実。

現代人は、カルシウム吸収率を下げる働きのあるリンを過剰に摂っている(お菓子やインスタント食品などの加工食品全般に、リン酸塩として入っている)こともあり、カルシウム不足による骨粗鬆症などの病気が心配です。

そんな現状があるので、玄米を食べることで、食事の役割で言う主食からカルシウムを摂ることができるのは大きな健康効果が期待できるのです。

血糖値の上昇をゆるやかにするのでダイエットに◎

玄米には白米より多くの食物繊維が含まれているので、血糖値が急に上がるのを防ぎます。白米を食べた時よりも食後の眠気倦怠感を感じにくくなります。

また、体に脂肪をため込む原因になるインシュリンというホルモンの分泌を抑える健康効果があるので、体脂肪が気になる方や糖尿病の方にもベネフィットがあります。

腹持ちや便秘改善に

先ほどもお話しした食物繊維が多く含まれていると、その分消化吸収に時間がかかりますので、食後お腹が空きにくくなるという健康効果が。

また、腸の働きを活発にさせるので、便秘改善にも一役買ってくれます!

噛む回数が増え「満腹感」を得られやすい

玄米は、白米と比較すると食感が固めなので、咀嚼回数が増えます。

たくさん噛むことで唾液をしっかり出し、玄米を口の中で消化し、栄養素を吸収しやすくすることができます。また、脳からレプチンという満腹中枢に作用するホルモンが出やすくなるという健康効果があります。レプチンが出ると「お腹いっぱい!」と感じることができ、ダラダラ食いも防止できます。

以上、玄米の驚くべき健康効果について解説してきましたが、いかがでしたか?

普段食べるお米を、白米から玄米に変えるだけで栄養をタップリ摂ることができます。あなたも、健康のために明日から玄米を食事に取り入れてみてはどうでしょうか。

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