努力してるのに痩せないのは何で？

「流行の○△□ダイエットに挑戦してはいるけど、一向に痩せない。」

努力したつもりでも、お金だけが出ていって残ったのはお腹の脂肪なんてことを繰り返してはいませんか?

「食べなきゃ痩せるだろう。」などの間違った知識でダイエットに臨むと、100%失敗します。また、リバウンド後は更に太りやすい体になるという悪循環になってしまうのです。

痩せられないのは気合でも何でもなく、ハッキリとした原因があります。もちろん、その原因を潰せば簡単に痩せられます。ここでは、スポーツの専門家である筆者が、なぜ痩せられないのかを科学的根拠に基づいて、分かりやすく解説していきます。

そもそも痩せるとはどういうこと?

極論、「痩せ」に体重はあまり関係ありません。ざっくり言うと、人間の体重は以下の重さを合計したものです。

痩せるとは体脂肪の重さを減らすことです。その他の骨・筋肉・水分の重さを減らしても、痩せたとは言えません。また研究によると、体脂肪はどんなに理想的な環境が整っても1日に680グラムしか減らないことになっています。

巷には色々ダイエット方法がありますが、そのほとんどが筋肉か水分の重さを減らすものです。もしそれで体重が減ったとしても、体脂肪は減らず、二の腕やお腹もプニプニのまま。

たとえば最近、SNSで流行の酵素ドリンクダイエットですが、もし1日で1.5kg体重が減ったとしても、減ったのは水分で体脂肪ではありません。つまり、厳密に言えばダイエットですら無いのです。

ネット上には「理想体重」「美容体重」という言葉があちこちで聞かれますが、前章を読んだあなたはこの言葉の根拠の無さがすぐ分かりますね。

体重自体にこだわっていたら、筋肉や水分が減ってもダイエット成功ということになってしまいます。当然ながらすぐにリバウンドし、サプリやらドリンクやらに費やしたお金が無駄に。体重主義のダイエットに、良いことは1つもありません。

消費エネルギーUPに貢献してくれるエース・筋肉ですが、残念ながら何もしていないとすぐに減ってしまいます。

次の章では、筋肉がどんな場合に減ってしまうのかを解説しています。

ヒトの体はもともと、体脂肪を蓄えてエネルギーを温存するようにできています。何百年万年前は、今のようにコンビニやレストランも無かったし、食料を確保するのも大変でした。そのため、ヒトは生きるために「食べたものをできるだけ体に蓄えられるように」と、遺伝子レベルでインプットされているのです。

現代は、好きな時に好きなものが食べられる飽食時代。こんな豊かな時代になっても、ヒトはまだこの昔の状態から抜け切れず、食べ過ぎた分だけ体脂肪を蓄えてしまうのです。

ここまで押さえて、なぜ何もしないと筋肉が減ってしまうのかの話に戻ります。

筋肉は、たとえ何もしなくてもエネルギーを消費します。もちろんダイエットや健康のためには筋肉はあるに越したことは無いのですが、ヒトに生まれつき備わっている生存本能を1番に考えるとこうなります。

【あなた】そこまで運動していないOR今の食事量が少ない
→【体】筋肉を減らしてもう少し省エネになろう
→【あなた】1日に消費できるエネルギが減り、太りやすくなる

筋肉は消費エネルギーが多いので、減らすと消費エネルギーを節約できます。そのため、私たちには不本意ですが、何も努力していないと、日に日に少しづつ減っていってしまうのです。もちろん、運動不足になりやすいデスクワークの方は、特にものすごい勢いで筋肉が減る可能性が高いです。

偏った栄養バランスの食事やカロリー制限で、筋肉を作るための栄養素が足りなくなります。足りなくなっても、何とか今日生きるためのエネルギーは必要なので、体は今ある筋肉を分解して、エネルギーとして使いだします。つまり、筋肉が減ってしまうのです。

なお、筋肉はタンパク質からできていると有名ですが、さらに筋肉を形作るためには、タンパク質以外の栄養素も必要。総合的に食事の栄養バランスに気を付けないと、筋肉が減る原因になりかねないのです。

残念なことに、何もしないと年を取るだけで筋肉は減っていきます。若いころと同じような生活をしていたら、太ってしまうのはこれが原因です。

でも、筋肉を増やしたり維持する努力をすれば、何歳からでも筋肉は付くので安心してくださいね。

根本的に痩せたいのなら、やはり体脂肪を減らすことが必要。これからは、短期間で痩せるという商売文句に惑わされないように…。ここで学んだことを踏まえて、やりたいダイエットが本当に理にかなっているのかをチェックしてみましょう。

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